光明幼稚園のブログ

港北区高田西にある光明幼稚園の風景

ある小学生

 昨日、東急バスの後ろを走っていたら、バスは横断歩道の手間で止まりました。横断歩道を渡る方がいらしたようです。

 大きなバスの後ろにいたので、横断する方の姿は見えませんでしたが、道路の反対側に渡った方を見ると、小学生がひとり。黄色い帽子に、黄色のランドセルカバーでしたから、一年生ではないかと思います。

 横断歩道でバスが止まってくれて、道路渡れて良かったね!と思って見ていたら、その子はクルッと運転手さんの方に向き直って、深々と一礼してから道を走っていきました。 その一連の姿が美しく、素敵だな…と思って見ていました。

 

 園バスを運転していると、一日何度も横断歩道で止まります。歩行者さんがいらっしゃるからですが・・・。歩行者さんも手を上げてくださったり、会釈してくださったりするんですが、確認もせずにいきなり横断歩道を渡り始める方や、中にはこちらを一瞥してプイっと渡る方も・・・。もちろん、横断歩道に歩行者がいた場合、止まらなきゃならないのはルールですね。車側から見れば止まるのは「あたりまえ」です。

 でも、止まってもらう方が「あたりまえ」に思っていては、ただつまらない毎日の1シーンにすぎない事柄にしかなりません。「止まってくれてありがとう」「いいえ、どういたしまして」などというコミニュケーションがあったら、少し心が温まりませんか? 何気ない日常に、ほんの少し感謝のスパイスをふりかけたら、少しだけ幸せになれるんじゃないかと思うんですが。いかがですかねぇ・・・。

 以前、お寺のお正月の行事の時に、「僕の今年のささやかな目標は、レジで必ずありがとうと言います!」とお話ししたことがありました。その後しばらくして、「あれからずっとレジでありがとうって言ってますよ!」と声をかけてくださる方も何人かいらっしゃいました。そうしたほうが自分自身も気持ちがいいとおっしゃってました。

 あたりまえに機能している社会で、あたりまえと思いながら過ごしている日々の裏側で、いろいろな「想い」や「善意」や「優しさ」そして「努力」「犠牲」などがあることを意識し感謝することは、実は自分も幸せにする方法の一つであること。すべての人がこんな小さな幸せを享受できる社会ができたら、きっと素敵な社会になるでしょう。

 先ほどの小学生を見ながら思ったことでした・・・。あの小学生が幸せな生涯を送れますように・・・。