光明幼稚園のブログ

港北区高田西にある光明幼稚園の風景

音あそびR3


 令和3年度に予定していた音あそび週間が終わりました。

 昨年より手探りで始めた音あそびですが、早いもので2年目を終えようとしています。

 

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年長さんの保護者の方々から卒園記念品としていただいたコンサートバスドラム

 本来なら3学期の音遊び週間最終日には、音あそびフェスとして一日音楽漬けのお祭りをしようと企んでいました。年長組と年中少組の二つに分け、年少組は午前中コンサート、午後は楽器体験と楽器製作体験。年長組は楽器体験と楽器製作体験を午前中に、午後はコンサート。午前午後の2ステージで入れ替えて一日かけて行う予定でした。コンサートでは、ウクレレを始めたばかりという方のグループから、全国でプロとして活動されている方までの、様々な経験の保護者の方たちにステージへ上がっていただいて演奏を披露していただき、最後には先生たちも加わって全員でのコラボ演奏と、考えらるこれ以上ないくらいの音楽の楽しさや素晴らしさを伝えて頂こうと春から準備を進めてまいりました。

 

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 しかしながら、昨今のオミクロン株の感染が拡大している中での開催は難しく、期限を定めず延期となってしまいました……。来年度の夏休みあたりには、さらに楽しい企画を考えて、開催したいと思っています。今年3月に卒園する年長さんにも必ず声をかけるからね!

 

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 この2年間、音楽を身近に感じてほしい、音楽で人生を豊かにして欲しいという願いの基に、手探りで音あそびを行ってきました。木琴、鉄琴、タンバリンやカスタネットといった一般的に幼稚園で触れる機会のある楽器のほかに、ドラム、エレキベース、エレキギターといった、普段耳にする多くの音楽を形にしている楽器たちにも実際に触れられるように用意をしました。プロのミュージシャンの方に来ていただいて演奏をしていただき、生の、本物の音楽に触れる機会も作りました。

 

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 子どもたちは、「楽器はやさしく」という約束の下に、それぞれの楽器の特徴や基本的な演奏の仕方などは伝えましたが、私たちはなるべく「指導」はせずに、とにかく一緒に楽しみました。子どもたちは少しづつ様々な楽器と距離を縮めて行きました。

 興味を持ってくれた子たちには、少しだけ演奏方法を伝えました。ほんの一言だけ。そうしたら、子どもたち同士でその演奏方法を伝えあっているのです。

 「ドンタンドドタン ドンタンドドタン・・・」しっかりしたリズムでドラムをたたいている音が聞こえます。「誰?」振り返ると、年長組の男の子でした! えっ?っと思って観ていると、次に交代した女の子も、見事に「ドンタンドドタン・・・」教えてないよ⁉ えっ?

 しっかりと伝わっているのです。びっくりしました。続けるってこういうことなんですね・・・。感動しました!

 

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 本当はフェスで演奏をしてくれるはずだった保護者の方たちとは、フェス延期の決定に一緒に涙を流しました。しかし以前よりもさらに強い意志と結びつきで、次回のフェスに向けて、そして各々の幸せのために、音楽とともにあります。

 

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そして、先生方も・・・。

 

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ユリナーズの公演!

 音あそびの時に、ウクレレに興味を示していた先生とウクレレを始めたら、少しづつウクレレを始めてみようという先生が増えてきました。また、本当はフェスで保護者の方と一緒にバンドをやるはずであった先生たちを集めて作ったバンドにも、加入希望者が現れてきました・・・。少しづつ音楽を楽しむ「音楽楽」な幼稚園になってきました!

 

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 私たちの想いを理解し、支えてくださった皆様に、心より御礼申し上げます。さらに楽しい場であるよう、考えていきます!どうぞ楽しみにしてください!ありがとうございます!

 

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<事務長より>

 あっという間に今年度の音あそびが終わってしまいました。

回を重ねる毎に子どもたちの「音あそび」に対して認知が高まり、音あそびが始まる度に喜んでくれている姿が見られるようになってきました。やる度に思う事は、「子どもって凄い!」です。普段触れないような楽器を身近に触ってもらい、楽器との「心の距離」を近くする取り組みは、自発的に遊びながら・楽しみながら技術が向上すると言う、大人から考えれば実に羨ましい結果が見られてきました。上に園長が書いてます通り、ちゃんと受け取った言葉を自分なりに考え、発展させ、実践し、更にそれをおともだちに「こうやるんだよ!」と教えている姿には感動すら覚えます。そして何よりも、例えば誰かが演奏を始めると、「一緒にやろう!」と違う楽器を持ち出し、アンサンブルを行おうとする姿。これはもう立派なジャムセッションと言えるのではないでしょうか。我々は「音」であそぶ事をしていますが、その先には「人と人の親和・協調」も、「みんなでまとまって一つになる喜び」を通じて養って行けたらとも考えています。ですがまさかこの段階でそれが実現し始めるとは思いもよらず、本当にやってきて良かったと、強く実感しております。

 

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私たち大人がいざ楽器を始めようとすると、まず何を先に思い浮かべますか?きっと、「音楽は好きだけど楽譜が読めない」「音感が無い」「だから出来ない」と考えるのでは無いでしょうか。子どもの時にこれだけ楽器との「心の距離」が近くなれば、将来、人と人との繋がりなど、豊かで大きなアドバンテージとなるでしょう。私自身エレキベースを高校三年生から数十年弾いていますが、楽譜は読めません。ですが、楽しかったですし、これからも続けてまいります。一生「音あそび」です。ただ、もうちょっと「心の距離」が近ければ、もっと早く取り組んでいたかなぁとも思います。実際は遠く見えるだけなのですから。

 

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本年度初開催を予定しておりました「音あそびフェス」ですが、直前の延期となり、悔し涙を飲む事になってしまいました。参加される保護者の方方々は、子どもたちの笑顔が見たい一心で、全力で取り組んでいただきました。残念ながら延期となりましたが、一旦ここで心より感謝を申し上げます。そして次回開催になった折には、どうぞよろしくお願い致します。

 

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それを補うように、短時間で先生方にも助けていただきました。普段見られない先生の雄姿でしたが、年長さんには「うちの担任はかっこいい!」と心に刻んで卒園していただけたらなと願っております。

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